7月4日(月)の午後。
どうにかこうにかして、
L字ファスナー財布をホック式タイプに出来ないのか?と思い、あれこれ思案すること約半年ほどが過ぎ、ようやく型紙になったので作っていく事にしました。
とは言っても、、
各パーツは「ファスナー財布」とほぼ変わらないので作るのも楽だと思います。
それと、どうせなら…と思い、ほぼ1枚革で作る財布にしてみました。
尚、今回は「スリムな財布」を目指して作りました。
では早速、型紙を。
型紙は物凄くシンプルなもので、A4サイズ1枚分で収まりました。
で、私はこの財布を「ほぼ1枚革で作るL字ファスナー財布のホック版」と名付けました。
そして、今回使用する革は、厚み1ミリのヌメ革になります。
※注:今回は、そのまんまストレートに名付けました。
念のため、前日に試作品を作ったので、作るときのポイントを簡単にまとめます。
先ず、小銭入れ部分ですが、冒頭で話した通りで、ファスナー財布に使う小銭入れと同様のものになります。
念のためマチの接着部分が剥がれないよう、菱目打ちでマチ部分に1つ、穴をあけています。
そして、小銭入れパーツを接着すると、
マチの外側に、一か所だけ「糸」が見えます。
只、実際に使用してみて、どの程度の強度があるのか?は、不明です。。
ですが、一番負荷が掛かる部分は間違いなく、糸が見えるこの部分だと思うので、
菱目打ち又は目打ちを使って穴をあけています。
そして一番重要なポイントはココ!
接着したマチを、菱目打ちしなければならないのですが、、
レザークラフトでは、菱目打ちの際に「打ち台(ゴム板)」が入らない事は、多々あります。
そういう時は、カッターマットなどの、厚みの薄い物を敷いてから、菱目打ちをします。
※画像では、100均のカッターマットを使用
こちらのポイントは、
マチは一番使用頻度の多い開閉部分なので、マチの上部分は2回ほど糸を巻き付けて縫います。
あと今回使用したバネホック(中)は、メス側の足が長いため、
最悪の場合、ホックがクルクル回る可能性があります。
そのためメス側ホックには、厚み1ミリの端革からスペーサー(あて革)を作ります。
※ポンチを使って端革から作ったスペーサー(あて革)をはめ込みます。
主な、ポイントは以上になります。
こちらの見出しには、「(試作品)」と付けましたが、、
実は「試作用の床革を切らしてしまった」ためです。
いつか使うだろうと、大事に取っておいたヌメ革なのですが、
日焼けもしているため、試作用として使いました。
写し終えたら、「角」に丸みを付けるために、ポンチを使って穴をあけます。
これは、角に丸みを付け、裂けてこないようにするためです。
で、ホック部分にも穴をあけ、一通りコバ処理を終えたところです。
尚、マチと小銭入れの袋部分は、上部のみコバ処理をしています。
マチと小銭入れ部分には、革を漉いておきます。
こうする事により、外観から見る革の厚みが1ミリ程度に見えるため、
シュッとした、スマートな財布に見えるためです。
マチと小銭入れ部分をボンドで接着して、
底側は、菱目打ちをしておきます。
本体との接着部分には、ガイド線を引いてから接着面を荒らしています。
これでマチと小銭入れ部分は完成で、あとは本体にくっつけるだけです。
L字ファスナー財布の小銭入れ部分と作業が同じなので、気分的にも凄く楽です。。
正に「シンプル・イズ・ベスト!」です。
本体側は、ホック打ちでバネホック(中)を取付けます。
念引きで、早速、はみ出してしまいましたがココは見なかった事に・・。
本体は1枚革なので、慎重に折り曲げグセを付け、よく確認してからボンドで接着します。
後は、菱目打ちして縫っていくだけですが…、ココは要注意!
100均のカッターマットを下敷きにしてから、菱目打ちをします。
まだこの時点では、マチと小銭入れ部分はまだ接着していないので、
縫うのはカード入れの上側部分だけです。
画像では、カード入れの横側部分に菱目打ちをしていますが無視してください。
縫うのはあくまでもカード入れの部分の上側だけです。
いよいよ最終工程です。
ボンドが乾いたら、菱目打ちします。
※この時も、カッターマットを使って菱目打ちをします。
はい、これで完成です。
まだ完全にボンドが乾いていないと思うので、かるくコバ処理を・・。
財布なので、先ず中身を入れないと。。
とりあえずカード5枚と、宝くじの空き袋を入れてみました。
尚、カードは縦にも収納できるようにしています。
そして、背面にもカードが1枚入るようになっています。
簡単にですが、以前作った財布と比較してみました。
やっぱり、スリムな財布を目指しただけあって、
カードが5枚入っていてもスリムですね。。
只、カードが5枚入ると、バネホックが閉じ辛いです。
あと、小銭も8枚程度でも苦しいです…。
やっぱり、もう少し折り曲げ幅にマージンを取らないとダメかもしれません・・。
その時の型紙はこちらになります。
ですが、新たな問題が!!
カードを入れる時に、縫い目に毎回カードが引っ掛かります…
縦に入れても、やっぱり縫い目に引っ掛かります・・。
そして小銭入れも、広く取り過ぎて扱い難くなりました。
私的に、これはもう没になりそうな気が・・。
理由は、以下の2つ。
ほぼ1枚革で作る財布としては良いコンセプトでしたが…(次回へつづく)